GPS測量 と うるう秒について

 

2015年7月1日に3年ぶりに『うるう秒』が挿入されます。
GPS衛星には正確な原子時計が搭載されています。
時刻は『GPS時刻』で統一され地上から校正されるようになっています。
GPS衛星とGPS受信機でこの時間差を計測して距離を算出しています。
(実際には時計の誤差も算出する連立方程式を使いますので複数の衛星の受信が必要となります。)
さて、電波の速度は光とほぼ同じで1秒間に地球を約7周半、約30万Km/秒です。
アマチュア無線にハマっていた中高生の頃、社会人のように趣味の使うお金に余裕はないですからアンテナはほとんど自分で作っていました。
この時に電波の速度を使って波長を計算してアンテナの長さを算出していました。
時間の誤差が1秒あれば辺の長さに30万Kmもの誤差が出ます。100万分の1秒の誤差でも300mです。

その大切なGPS時刻にどのようにして『うるう秒』を割り込むのでしょうか!

答えは、『割り込まない』です。

GPS時刻は1980年にUTC(協定世界時)と同一でしたが、その後は幾度と無く『うるう秒』が挿入される度にUTC-(マイナス)**秒として処理されてきました。

GPS受信機側で表示される時には、この秒数は換算されてから表示されるので、普段そんな事は思いもしないんですけどね。

◆ 追加補足
 ロシアのGLONASS衛星についてはUTC(モスクワ時間)を採用しているそうです。
 このため閏秒も挿入されます。
 2015年7月1日(水)のGLONASS衛星を利用した観測には注意が必要です。